加齢性難聴を予防するためにできること!生活習慣や対策方法を紹介
加齢性難聴ときいてあなたはどのようなイメージがあるでしょうか。高齢者をイメージする方もいらっしゃるでしょう。加齢性難聴は、早くて40代から始まり、悪化させる原因として生活習慣病が深く関わっていることがわかっています。今から、加齢性難聴を予防するためにできる対策方法をご紹介いたしますのでぜひ、参考にしてください。
加齢性難聴とは
日頃からなじみのある病気のひとつに加齢性難聴があります。加齢性難聴とは、年齢を重ねていくにつれて言葉の音が聞こえづらくなる難聴のことをいいます。よく、歳をとると「耳が遠くなる」といわれているのが加齢性難聴です。
加齢性難聴は、高い周波数の音が聞こえにくくなる症状をさしますが、両耳の聞こえづらさが緩やかに進行するためコミュニケーション能力が難しくなり社会活動に影響がでてしまいます。また、コミュニケーション能力が低下することで、家庭での孤立にもつながり、うつ病の原因にもなってしまいます。
また、近年の研究結果では、認知能力の低下につながることもわかっています。では、加齢難聴の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
加齢性難聴の症状
加齢性難聴の症状には、高音域の聞く力のレベルが緩やかに低下する特徴があります。片方の耳だけではなく両耳も同じように聞き取りにくいことがわかっています。高音域の音が聞き取りにくいひとつに、体温計や電子レンジなどの電子音があげられます。
ほかにも、「いち」(位置)と、「きち」(基地)など言葉を聞き間違えることが増えてきます。加齢性である難聴で音の刺激が脳に伝わりにくくなると、耳鳴りを起こしやすいことがわかっています。耳鳴りによって、集中しにくくなり、就寝するときに耳鳴りが気になってしまい良質な睡眠がとれなくなります。
このような症状が加齢にともない、言葉の聞き取りがさらに悪化していくのです。
加齢性難聴を予防するために大切な生活習慣
加齢性難聴は、加齢とともに誰でも起こる可能性があることがわかります。加齢性難聴を悪化させないためにも生活習慣に気を付けなければなりません。なぜなら、悪化してしまう原因には糖尿病、高血圧、脂質の異常症、動脈硬化、喫煙、過度な飲酒、騒音などがあるからです。
また、特に糖尿病には注意しなければいけません。糖尿病があると加齢性難聴を悪化させることが疫学調査であきらかになっています。喫煙や過度のアルコール摂取にも気をつけたほうがよいでしょう。
生活習慣病があることで、脳の血流が悪くなり内耳にも悪影響を及ぼします。ですから、動脈硬化や高血圧は、生活習慣病に深く関係しているため注意しなければなりません。
加齢性難聴は40代から始まることが多い
加齢性難聴は、一般的に高齢者のイメージがあるかもしれません。たしかに、65歳以上では3人に1人、75歳以上では2人に1人と難聴の自覚症状がある方が顕著に増える傾向があります。しかしながら、早い人ですと40代から徐々に難聴が進行することがあるのです。
仕事の電話で聞こえづらさを感じたり、友達との会話で何度も聞き返したり、ショッピングモールでのアナウンスが聞き取りにくくなったと感じたことはありませんか。 もしかすると、加齢性難聴が始まっているサインかもしれません。では、いったい加齢による難聴はどのように予防すればいいのでしょうか。
加齢性難聴を防ぐための対策方法と実践のポイント
加齢性難聴は、現段階での医学では残念ながら治療することは難しいとされています。もし、聞こえが悪くなったら、必ず耳鼻科を受診して聴力検査を受けるようにしましょう。問診では日常生活での聞こえの状態を確認します。
加齢性難聴では、とくに高い音が聞き取りにくくなるため、聴力検査では高い音がどれくらいに聞こえているか検査をします。万が一、加齢性難聴が始まっている場合には、予防する対策をしなければなりません。
セルフケア実践ポイント
加齢性難聴は、病院での治療に加えてご自身でできるセルフケアがあります。かんたんに行える防策や改善策が重要ですのでぜひ、実践されることをおすすめします。たとえば、カフェインの飲み過ぎもよくありませんのでできるだけ控えるとよいでしょう。
なぜなら、カフェインは、内耳の異常興奮を引き起こす可能性があるからです。また、ヘッドホンにも注意してください。大音量で音楽を聴くことはおすすめしません。騒音に長い時間、触れることで、音響外傷といって内耳が傷害を受けるからです。
また、ストレスが増えると自律神経の働きが過剰になり、内耳によくありません。睡眠を十分にとって生活のリズムを整えストレスを軽減しましょう。決まった時間に起きて朝日を浴びるなど、かんたんなセルフケアをすることで加齢性難聴を防ぐための対策を行ってください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。加齢性難聴を予防するためにできることや、生活習慣や対策方法をご紹介いたしました。加齢性難聴は、一般的に高齢者のイメージがあるかもしれませんが、40代から始まることがわかっています。加齢性難聴を悪化させないためにも生活習慣に気を付けなければなりません。
悪化してしまう原因のなかでとくに気をつけたほうがよいのが糖尿病でした。ほかにも、高血圧や喫煙、過度な飲酒に気をつけたほうがよいでしょう。かんたんにできるセルフケアも紹介いたしました。それでも聞こえづらさに悩む方は、補聴器を選ぶ選択肢があります。
最近では補聴器も多様化し、自分の耳に合った補聴器を手に入れることが可能です。加齢性難聴が始まっている方は、自分に合った補聴器を選ばれるとよいでしょう。