補聴器の評判のよいメーカーはどこ?世界で主流の補聴器メーカーとは
補聴器の購入を検討している方は、どこのメーカーの補聴器がいいのかわからないという方は多いのではないでしょうか。各補聴器メーカーからさまざまな補聴器が販売されていますが、聞こえ方や音質により相性があるため一概にどのメーカーがよいとはいい切れません。そこで今回は、世界で主流の補聴器メーカー6社の特徴を解説します。
補聴援助システムロジャーが有名な補聴器メーカー「フォナック」
フォナックは1947年にスイスに誕生し、現在世界シェア1位の補聴器メーカーです。親会社であるソノヴァグループには、ユニトロンなどの聴覚関連の企業が多くあります。フ
ォナックはさまざまな補聴器を開発していて商品ラインナップが豊富ですが、その中でも有名なものは補聴援助システムロジャーです。ロジャーとはワイヤレスマイクのことで、離れていても雑音があっても、補聴器と組み合わせて使用することで相手の声がクリアに聞こえるシステムです。
フォナックの補聴器は、先天性難聴の子どもが教室で先生の声がはっきりと聞こえるように開発されたため、補聴援助システムロジャーは学校や会議で使用することがおすすめです。
高速で音を処理する補聴器メーカー「オーティコン」
110年以上の歴史があるオーティコンは、世界120か国で使用されている補聴器メーカーです。本社がデンマークにあるウィリアム・デマント・ホールディングス傘下で「ブレインヒアリング(脳で聴く)」をコンセプトに補聴器を開発しています。
音を感じて理解・分析しているのは耳ではなく脳であるため、オーティコンの補聴器は高速で音を処理することで、脳が音をより理解できるようになっています。
オーティコンの補聴器であるOpnシリーズには他社にはない、言葉と雑音を自然に区別する「オープンサウンドナビゲーター」が搭載されました。これにより、雑音は小さくなり、必要な音や人の声が際立って聴こえるため、長時間話しても疲れにくいという特徴があります。
聞こえのよい音を楽しめる補聴器メーカー「シーメンス」
1878年にドイツで誕生したシーメンスは、2016年に新ブランドとしてシグニアとなり、開発元の親会社がシンガポールに本社があるシバントスです。シーメンスの補聴器は、あまり大きな音を聞きたくなかったり、人の声以外の音は聞こえない方が良かったりする場合はおすすめです。
言葉と雑音を分離する機能が強力で、激しい騒音がする場所にいるときは、顔を向けた方向の声だけを拾い、それ以外の方向の音だけでなく声までもカットします。そのため、シーメンスの補聴器を両耳で使用すると、健聴者よりも聴力が向上したという臨床データがあるほどです。
他社の補聴器と比べると不自然さが出る可能性もありますが、にぎやかな居酒屋やパーティーで聞こえのよい音を楽しみたい方に向いているといえるでしょう。
自然な音質にこだわった補聴器メーカー「GNリサウンド」
GNリサウンドはデンマークで1943年に創設された補聴器メーカーで、GNヒアリング社が開発・販売している補聴器ブランドです。GNリサウンドはヘッドセットなどを製造している音響関連会社のため、高度な音の処理技術を持っています。自然な音質にこだわっているので、音楽などを楽しみたい方におすすめです。
また、GNリサウンドでオーダーメイドの補聴器を作る場合は、耳穴の形状を測定するOtoscan(オトスキャン)という装置があります。3Dレーザーで自分の耳穴の形状にピッタリ合った補聴器が作れるため、着け心地がよいと評判です。
そのほかにも、今ではスマホアプリと補聴器の通信は当たり前のようになりましたが、最初に導入したのがGNリサウンドで、スマホで音質設定などを変更したい方に最適です。
小さくて目立たない補聴器メーカー「スターキー」
スターキーは、50年以上の歴史があるアメリカで誕生した補聴器メーカーです。ロナルド・レーガン元大統領がスターキーの補聴器を使っていることから、世界中から注目を集めるようになりました。
スターキーは、オーダーメイドの耳穴型補聴器の開発・製造を得意としていて、小さくて目立たない補聴器を着けたいという方におすすめです。超小型補聴器であるIICは極小パーツを組み合わせることにより、外耳道の奥まですっぽり挿入できるため、耳の横から見ても補聴器をしていることがわかりません。
また、充電式のオーダーメイド耳穴型補聴器は、取り扱いやすくマスクをしていても邪魔にならないため人気があります。
一切の妥協はしない補聴器メーカー「ワイデックス」
ワイデックスは、1956年にデンマークで誕生した補聴器メーカーです。ワイデックスの補聴器は現在100か国以上で使用されています。ワイデックスは、世界で初めて耳穴型フルデジタル補聴器を開発したメーカーです。アナログからデジタルに変換することで、高度な音の調整機能を搭載できるようになりました。
また、ワイデックスの補聴器は、音質が劣化しないことに強いこだわりを持っているため、ワイデックスの音質を気に入って他社の補聴器からワイデックスの補聴器に買い替える方が多くいます。これは、一切の妥協はしないという姿勢を貫くワイデックスならではといえるでしょう。
まとめ
世界で主流の補聴器メーカーは6社あります。補聴援助システムロジャーが有名な「フォナック」は、学校や会議での使用におすすめです。高速で音を処理する「オーティコン」は、長時間話しても疲れにくいという特徴があります。
聞こえのよい音を楽しめる「シーメンス」は、人の声以外の音は聞こえなくてもいいという方におすすめです。自然な音質にこだわった「GNリサウンド」は、音楽などを楽しみたい方におすすめです。
小さくて目立たない補聴器を販売する「スターキー」は、耳の横から見ても補聴器をしていることがわかりません。一切の妥協をしない「ワイデックス」は、音質が劣化しないことに強いこだわりを持っています。